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一役者の気ままな雑記。 何処へ転がりまするやら。

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獅子吼



 雨もよい、大森山動物園は秋田駅から二駅、さらに二十分ほどの山のふもとにある。
 秋深く、開園前のしじまに獅子の吼える声が響く。正門前のキリンの像を見ながら待つことしばし。事故による骨折から三ヶ月、義足のケアもむなしく一歳を迎えず死んだ“たいよう”と母モモの像。

 市内の児童動物園時代の20年を引き継いで、園の中心に塩曳潟(しおひきがた)という湖水をもつ大森山に移って早や32年。北の動物園の例に違わず、冬季特別開園の日を除いて十一月末から三月下旬までは休園する。


 公演はないものの、十二時から秋田演劇鑑賞会十周年のパーティーに出席の後に福島県いわきに移動、と今日も慌しい一日。九時の開園時間を待って一時間だけ大森山を訪れる時間が出来た。
 ここには140種類ほど、700の生命が住む。秋田産の鶏三種など地元ならではの住人もいる。 


 ハーレムを造る習性に反してここのアシカは一夫一婦のようだが子供が生まれたためか、たださえ狭いプールを仕切ってオスは隔離されている。
 ペンギンはどこの動物園でも見られるフンボルトペンギン一種類だが二十羽余の群れ。ガラス一枚で透けて見える手前のプールはなかなかの見ものである。
 三大珍獣に数えられることもあるシフゾウが見られるのは日本では他に三箇所しかない。

 白と金と銀、毛並みも体格もそれぞれのシンリンオオカミ三頭はどういう関係なのか、時々唸り合い取っ組み合う。小柄な金色はフェイントを掛けると一所懸命檻に沿って追ってくる。何を考えているのだろう、どんなコミュニケーションをしているのだろう、と雨中にしばし佇む。ここは『王者の森』。食物連鎖の頂点をなすライオン、トラ、ユキヒョウらが集う。
 狼の檻の向かいには、出入り自由の檻が一つ、説明版には『ヒト』と記される。彼も王者の森の一員。


 突然ワライカワセミの一家が嘲るように笑い出し、カツカツと乾いた音はコンクリートの壁に向かって黙々と角を研ぐトナカイ。貸切りに近い動物園は不思議な空間を提供する。


 ワライカワセミ舎の床には竹を組んだ止まり木つきの食器。傍らのプレートには“夏といえば流しそうめん、流し泥鰌を作ってみました”と記されている。
 旭山の前に行ってみた札幌・円山動物園のチンパンジー舎には蟻塚があった。流石に中味はシロアリではないが、自然界での生活の再現と食っちゃ寝生活を避けるための工夫である。
 TVなどには取上げられないが地道な努力はどの動物園でも重ねられている。
 数年前に訪れた一月の京都動物園も閑散としていたが、檻の前に佇めば埋もれたスターたちがキラリと光る。 


  近年はどの動物園も年間パスポートを導入、更なる努力を重ねている。マスコミで取上げられてしまえば、芋の子を洗うような中でゆっくり見ることも許されない。

 行くなら今、今のうち。

旭山では見られないアングル

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