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一役者の気ままな雑記。 何処へ転がりまするやら。

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「まぁ、駄目だね」

「長谷川先生の芝居は、やくざを描いてもやくざを否定したお芝居だね。」
舞台袖で先代国太郎は、そう口を切った。
劇団に残っていた木箱

入座した年、先代国太郎の舞台助手についた。
女形ではなく、戦後を描いた『ママちゃま』に、
スーツ姿で“国太郎自身”の役で出演していた。

 『エリザベス・サンダースホーム物語』との副題の如く、
戦後社会の中で生まれたハーフたちと、その為のホームを開いた澤田美喜さんとを描いたもの。
澤田さんと親交のあった国太郎は
その幕間ごとに想い出を語る。
都合、芝居が進行している長い時間は舞台袖で待機となる。
その間は見事に喋りっぱなしだった。


 長谷川先生は、前進座の恩人のお一人。創立公演でも上演させていただいている。
当時は黙阿弥大先生が独占していた年間上演数第一位の座を、長谷川伸が禅定された頃。
 創立の一年前、都新聞(今の東京新聞)が、
「10万円貰ったらどうするか」というアンケートをした。
当時の十万円がどれ程のものか判断がつきにくいのだが、
長谷川先生、面識もない役者の名を記して
「(中村)翫右衛門にやって好きな芝居をさせたい」と書いて下さったご縁もあった。

 上演のお願いに行くと、許可を下さった上、
そういうことなら当分上演料はいらないよ、とのお言葉。
 創立公演半ば、ご挨拶に伺い前進座の将来についてお尋ねすると
「まぁ、駄目だね」の一言。

が、後に「そう言ったら、若い女形が非常に悔しそうな顔をしたので、
存外やって行けるかもしれないと心の中で思った」と話されている。

 悔しそうな顔をした女形というのが、国太郎だった。
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