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一役者の気ままな雑記。 何処へ転がりまするやら。

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午歳の女

疾駆
本年は甲午、一回り後に来る丙午(へいご・ひのえうま)の年に八百屋お七は生まれたことになっている。

八百屋お七事件は伝説と創作に彩られて、事実は特定できない。少女放火事件に、江戸の人々が想像と夢を膨らませ続けた産物と見るのが妥当だろう。
1666年生まれとすると事件があった1683年に、お七は数え年18となる。16のお七を15にして火炙りの罪を減じようとする物語の一系統もあるので不都合なのだが、丙午という響きを捨てがたく喧伝されたようだ。


 陰陽五行説に干支を当てはめると、丙も午も、陽の火となり火事、激しい女性のイメージに持って来いだった。馬で引き回される姿も連想されたのかもしれない。災いを成す女性のイメージは、戦後20年を越した1966年の出生率にも影響を遺すほど定着していた。
ちなみに五行×陰陽は10種類、10の干にはぴったり嵌るが、12の支では計算が合わない。陰陽二つずつの木・火・金・水の間々に“土”を一つずつ計四つ挟むのだそうだ。木火金水は春夏秋冬を、土は土用=季節の変わり目を現すから理に叶って(?)はいる。

疾駆

 お七の火付けの原因となった恋人の名も諸説ある。出家してお七の菩提を弔ったとも切腹したとも描かれるが、そもそも恋人の存在自体疑わしい。吉三郎の名は、この事件の悪役の名が流用された形跡もあるが、歌舞伎では最早これ以外の名は考えられない。
黙阿弥『三人吉三』は、八百屋お七の人物を大胆にアレンジして、女装盗賊お嬢吉三にお七のスタンダード衣裳“段麻の葉”を着せて『櫓のお七』の趣向までなぞる。“天人お七”ともいわれる、欄間の天女像に隠れて吉三郎(お坊吉三)に会う件は、前進座で演出した久保田万太郎氏が「そこは同性愛でやって下さい」と要求した。お七吉三郎の趣向である以上、恋模様の雰囲気が必要だった。

 
 午年に因んだわけでもないが、南座初春公演は『松竹梅湯島掛額』。吉祥院の場は、入れ事満載の喜劇の観を呈して是自体パロディのようだが、古典歌舞伎のお七ものとしてはスタンダード。『其昔恋緋鹿子』の外題で上演以来、今回は全員初役。

12支後半に入る午の字は、ピークを過ぎて衰え始める植物の様。干支の字に従えばここから六年は衰える一方。兜町には「辰巳天井、午尻下がり」と是に符合する格言があるそうだが、さて。
 
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